石で作ったハンコは通常、印泥(いんでい)という中国で作られている朱肉で押します。
こちらがその印泥。
印泥
朱色だけでも、光明(こうみょう)・美麗(びれい)・箭鏃(せんぞく)と、少しずつ違う色合いのものがあります。
朱色以外では茶色っぽい、古色(こしょく)という色や藍色・黒などがあります。

書画の場合には色の選び方があるようですが、わたしが作っているのは遊びのハンコなので、絵柄によって自由に選んでいます。

~ここからは、私なりのハンコの押し方です。参考になれば幸いです。~

上記の印泥は、度々付属の「へら」で練る必要があったり、固さ・粘度が気温に左右されるので上手く付かないことがあったりと、なかなか扱いが難しいです。

お値段も高いので、始めたばかりの方は、最初の道具セット等に付属されている、缶に入った印泥が便利です。
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こちらは練る必要がありません。

どちらの印泥も、付けるときは、軽くポンポンと叩くようにして、全体的にまんべんなく付いているかを目で確認してから押します。押した後は、パッと勢いよく離さず、紙を押さえながらゆっくりと離します。

印泥には油が入っているので、ティッシュを軽くあてて余分な油を除くと、油染みが出来るのが抑えられます。
乾いた後も、こすると手についたり他のものを汚してしまうことがあるので、はがきに押すときは注意が必要です。わたしは封筒に入れるときだけ、使うようにしていますが、ベビーパウダーをはたくという方法もあり、軽くはたくとサラサラになります。多少白っぽくなります。

大きめのハンコは、むらが出来てしまうことがあるので、専用のバレンを使うと上手に押せます。版画のバレンとは逆に、これは下に敷いて使います。
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写真のようにして押した後、ハンコと紙を一緒にクルクルと回すことで、隅々まで均等に押すことが出来ます。印泥はべたべたしているのでハンコと紙がずれません。

このバレンは専門店で購入できますが、木材にお弁当用の竹皮を貼って作ることも出来ます。


ただ、それでも綺麗に押せないこともあります!

その場合に備えて、印矩(いんく)という定規を当てておくと二度押しが出来るようになります。
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使い方は、まず、印矩を押したい位置に固定してから角に合わせてハンコを押す、または、ハンコを押してから印矩をあてがいます。

(写真ではバレンの上なので、押してから印矩をあてがうようになります。通常の押印台では印矩を先にセットしてから押しても、後からあてがってもよいと思います。)

印を押したら、印矩はそのままで、ハンコだけを外して綺麗に押せているかどうか様子を見ます。

押せていない部分があれば、その部分を補足するようにもう一度朱肉をハンコに付けて、印矩をずらさない様に注意して同じところに押します。


…これ、かなり緊張する作業です!

そこで!もっと手軽に押したい!という場合はシャチハタのスタンプ台が便利です!

いつも制作途中、彫りの確認で使っているのですが、住所印を押すときや、普段使いには乾きが速く、細部も綺麗に押すことが出来るので、まさに実用的なインクです。
シャチハタ

赤・黒だけでなく藍・緑・紫色もあります。その他、茶色・ピンク(牡丹)・水色(空色)・黄色も販売店に注文すると手に入ります。

消しゴムハンコでよく使われるスタンプインクも使えますが、せっかく頑張って彫った細かい線は潰れてしまいます。ただ、色が豊富なので、年賀状ではゴールドを使ったりすると華やかになります。

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油性のインクを使うと、ビニールの上にも押すことが出来るので、使い方の幅が広がります。こちらは細かい線も再現できます。
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いずれも、使った後のハンコはティッシュや布できれいに拭いて保管してください。